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ライブ7題・その1‐ルチアーノ・べリオの肖像Ⅲ

えぬ(別HN・京青)

昨夜、聴きに行ったばかりの演奏会について。

         佐藤 淳一  博士後期課程学位審査会
           「ルチアーノ・ベリオの肖像 III」
            2012年2月7日 19:00開演
          東京・台東区 東京藝術大学 奏楽堂
   *独奏:Sax・佐藤 淳一
   *指揮 : 安良岡 章夫
   *出演:
    声楽アンサンブル:東京混声合唱団
    サクソフォン・カルテット:
     アルト:加藤 里志、テナー:田中 麻樹子、バリトン:大石 将紀
    クラリネット・カルテット:
     Cl1 前田 優紀、Cl2 中舘 壮志、E♭Cl 須東 裕基、Bass Cl 福島 広之
    博士学位審査会特別編成オーケストラ
   *プログラム
   シュマンIV
    Chemins IV per sassofono soprano e 11archi
   コントラプントゥクス XIX(フーガの技法)
    Contrapuncutus XIX (Die Kunst der Fuge) for 23players
   カンティクム・ノヴィッシミ・テスタメンティ(日本初演)
    Cunticum Novissimi Testamenti per quattro clarinetti,
    quartetto di saxofoni e otto voci (Japan premie)
   レシ(シュマンVII)
    Récit(Chemins VII) per sassofono alto e orchestra

 洗足音大 大学院修士課程修了後、東京藝大 Sax専攻で歴代初の博士課程に
進学された佐藤 淳一さんの、最後の審査会に伺ってきました。
洗足音大時代から、べリオのセクエンツァについての修士論文を執筆され、
更に研究をするべく藝大の博士課程に進学されたとのこと。
博士課程は論文を書くだけではなく、リサイタルを3度も!開催されなければ
ならないそうですが、今回が最後のリサイタルでした。

 Sax協会誌や様々な雑誌にべリオの作品について寄稿されていたのを拝見しましたが、
何年も掛けて作品の数々を研究し、べリオの生地まで訪問されたりと、正に集大成と
言える昨日のリサイタル。90分休憩なしという長さを感じない、素晴らしい演奏会でした。

 1曲目の弦楽11人とソプラノ・サクソフォンのための「シュマンIV」は、
「セクエンツァVIIb」を、4曲目のアルト・サクソフォンとオーケストラのための
「レシ(シュマンVII)」は、「セクンツァⅨb」を元にした作品。
2作品共、聴きなれたSaxのソロのフレーズに、弦楽アンサンブルとの重なりや、
オケの対向するやり取りを、非常に面白く聴きました。
特に4曲目は、フルオケでの演奏ということもあり、作品そのものがスケールアップ
した印象でした。

 2曲目は、23人のプレイヤーのための「コントラプントゥクスXIX」。
この曲はバッハの「フーガの技法」を23人のプレイヤーのために編曲されており、
べリオの編曲ものはいくつか聴いたことがありますが、バッハならば尚更という
面白い響きが聴こえてきました。 
 そして、日本初演となった3曲目の声楽アンサンブルとサクソフォン・カルテットと
クラリネット・カルテットのための「カンティクム・ノヴィッシミ・テスタメンティ」。
新約聖書が元になった詩に、声楽・Sax・Clの音の響きが調和・共鳴。
16人での演奏ながら、ステージ全体が一体化するような、不思議な感覚・体験でした。
演奏された側はどんな様子だったのか聴いてみたかったですが、終演後には直ぐに
失礼したので、佐藤さんにさえもご挨拶出来ず残念でした。

 とにかく、終盤に向かうにつれて、演奏する側だけでなく聴く側のエネルギー・
充実感に溢れていた会場内でした。不要な雑音というものが、一切聴こえてこなかった
ところも流石。

 中々難しいとは思いますが、またいつかぜひ再演していただきたいです。
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Posted byえぬ(別HN・京青)

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